汐見台ニュース 平成28年2月15日号より
『ワークポート根岸橋』
私たちにとっては2つ目の事業所である地域活動支援センター『ワークポート根岸橋』が2月1日に開所しました。その名の通り、磯子区丸山の根岸橋の近くにあります。昨年の春から準備を始めていたのですが、なかなか場所が決まらず、年度内ギリギリの開所になってしまいました。すでに、スペース杉田から移動したメンバーを含めて約10人近くのメンバーが、通所を始めています。2名の女性職員もスペース杉田から移動になりました。
『ワークポート根岸橋』は、精神障害者対象の就労支援を中心にした事業所です。障害がありながら、障害があるからこそ、働きたい、という当事者は大勢いらっしゃいます。障害者年金や生活保護といった制度はありますが、それに平然と胡座をかいている当事者はほとんどいません。みんな心の奥底では働きたい、と思っています。ご家族も、働いて欲しいと思っている・・・でも、様々な事情でそれができない、という当事者はやはり大勢います。精神疾患を持ちながら働くということ、特に継続して働く、ということは、この障害の人にはとても大きな困難を伴う事なのです。
実はここ何年間で、『スペース杉田』のような横浜市が実施主体の幾つもの施設が「就労継続支援B型」という新しい就労支援施設に移行しました。ところが、このタイプの施設は(簡単に言いますと)障害当事者には敷居が高いのです。例えば、今まで一度も働いたことがない人はほとんど入れません。働いたことがある人でも、何回も調子を崩したことがある人は、入ることが難しいかもしれません。そして今、この(通称)『B型』の活動について行けずに辞めていく人たちが出始めています・・・
私たちが考えた就労支援施設『ワークポート根岸橋』は、たとえ生まれてから一度も働いたことがない人(実際にそういう方が2名いらっしゃいます)、今まで何度も就労を継続できなかった人、今どこかで働いていてでも調子を崩しそうな人などでも、とにかく「働きたい!」という意欲を持っている人ならばお引き受けします。そして、その人にあった就労支援を考えます。ある人は半年でどこかへ就職できるかもしれませんし、ある人は3年以上かかるかもしれません。でも、慌てる必要など全くありません。就労準備とは、自分の病気・障害や人間関係や生活を見つめ直すことでもあります。そして、しかるべき日が来た時に、私たちが作った港である『ワークポート根岸橋』を出港して頂ければいいのです。
(汐見台ニュースに『今日のスペース杉田』を連載中です)
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