<幻聴サークル>が終了
平成23年の7月から約4年間、毎月1回<幻聴サークル>をやってきました。メンバーは女性2名と男性1名。途中からスペース杉田のメンバーではありませんが地域の男性当事者が1名加わりました。幻聴が聞こえる4名のメンバーと幻聴に関心がある職員1名の計5名で、今までに40数回幻聴をテーマに語り合ってきたのです。
そして、この4月、新年度を迎え、このサークルを一回ここで一区切りをつけよう、ということになりました。その理由は、女性メンバー2名の幻聴という症状がかなり改善されたからです。ここ最近は、話題が幻聴から離れてしまうということも続いていました。
毎回とりとめもなく肩の力を抜いて幻聴について喋ってきました。決して「症状が良くなるため」などと考えたこともありませんし、エンパワメントだとか、なんとか研究だとか、仰々しいプログラムではありませんでした。時にはメンバー以外の幻聴体験者の激しい症状の記録を読んでショックを受けたこともありました。でも、基本的には毎回それが楽しみのように全員集まり、幻聴について語り合いました。この4年間、入院期間があったメンバーを除けば、全員欠席はほとんどありませんでした。これは、とても凄いことです。
参加メンバーに、約4年間の活動を振り返ってもらいました。
女性Aさん
「自分の辛い経験を聞いて貰うことが『治療』になった。聞いて貰ったことが、ありがたかった。自分で心の整理ができないから心の病気になった。それが、整理ができて、引き出しにしまうことができて、症状がほとんどなくなった」「サークルが始まって、いろんな心の本を読むようになった」「とても体調が良くなった。自分を見つめ直せた。病識が芽生えた。ホントに良くなった。どこが悪いのか。喋ることによって、自分がどこにいるのか、が分かるようになった」「主治医に言ってもスルーされる、句読点で断定的に言い切られる」「クローズが良かった。安心感がある」「先生には『寛解しました』と言われた」
女性Bさん
「幻聴サークルのおかげで体調が良くなった。自分を見つめ直せた。病識が芽生えた。ホントに良くなった。どこが悪いのかを喋ることによって、自分がどこにいるのかが分かるようになった。働きたいし、いつか一人暮らししたい」
男性Cさん
「最近幻聴は少なくなったけど、被害妄想がひどくなって取り越し苦労が多くなった」
男性Dさん
「一人で苦しんでいると、堂々巡り。人と話すことによって、少しだけど苦しみが解かれる感覚はあった。自分も何か幻聴に聞こえている人の役に立ちたい。医者に言っても、まともに聞いてもらえない。幻聴は一言では終わらない。ドクターは病気を理解しているが、患者の苦しみや困っていることは、同じ体験者の方が分かりあえる、分かち合えると思う」
(いつも集まっていた新杉田地域ケアプラザの部屋)
今までのメンバーによる<幻聴サークル>は一回ここで終了し、また新たなメンバーと一緒に活動が再開予定です。
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